去る4月19日、北見市内で施工中の”見晴橋”の現場見学会が開催されました。
施工JV会社の日本高圧コンクリート様よりのご案内で、弊社社長以下総勢22名にての参加となりました。
本橋は弊社とご縁が深く、初代社長 中神銑三郎が北見市在職中に設計し、施工管理した人道橋梁でした。構造形式は吊橋でありまして、主策は函館ドックからの払い下げの物を再使用。下部主塔は、現場手練りコンクリート、作業員は地元農家の協力により築造されたと、職員一同初代より折に触れ聞いていたところでありました。
さて、新橋は常呂川の堤間を跨ぐ自動車歩行者道橋梁であります。今回の見学は左岸側のP3橋脚を中心とした見学となり、橋軸方向へやじろべえの様な張出架設工法の説明を受けました。
実際は免震橋梁ですが、張出時にはコンクリート仮固定し施工を行っていること。変断面箱桁であるため、上下作業をしていることなど、設計上、頭での理解を超え実物を見ることの大事さが認識できました。さらに、箱桁内部での見学では、施工中の状態と、桁がすべて接続した段階での力学構造系が異なることから、PCケーブルの配置が上下でクロスしていることの説明を受けました。箱桁内部には予め橋面排水用のステンレス鋼管が設置され、システマチックに施工していることが判りました。
また、コンクリートのかぶりも大きく、中性化対策についても十分配慮していることが判りました。コンクリートのプラントや、配合については各工区で同様としているそうですが、木型枠での上部施工箇所と、張出架設工法のメタルフォームとでは、若干色調が異なるとのことです。
今回の現場見学会には、施工会社様および発注者様のご厚意により弊社社長をはじめ、専務、女性職員および技術職員など社員参加の見学会とさせていただきました。
同時に、北見工業高校の3年生が3名同時に参加していました。みんな、4月ではありますが防寒服を着用しました。天候には比較的恵まれたものの、川の上部、河川敷での風が強く体感温度がかなり低く感じました。そのため、コンクリートの養生には防風兼用の半透明パネルを企業努力により設置しているとのことでした。設計上はPCコンクリートの高品質施工が橋梁の長寿命化に寄与できることから、今後設計の段階においては、当初から施工環境や安全対策に配慮し、さらに高品質化になる工法等を提案する必要があると考えました。
また、PC橋梁特有ですが、維持補修・点検用の吊金具の設置を行っておけば、将来的にメンテナンスが楽に出来るのではないかと考えました。